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北斉時代 如来立像残欠

中国北斉時代(550年ー570年)の如来立像の胴部残欠です。
像高=75㎝

廃仏毀釈によって頭部を壊され腕を折られ、打ち捨てられ、更に後年掘り出されて彩色されて再び祀られたものが数度にわたる廃仏毀釈でまた打ち捨てられるという歴史を経てきたものでしょう。

この像は今年1月にご紹介した如来頭部残欠と一緒に掘り出されたもので、見事に断面が一致します。


如来立像残欠1
如来立像残欠2
如来立像残欠3
如来立像残欠4
如来立像残欠5

この如来様は偏柦右肩式と言われる、薄い衣紋を左肩から右脇腹にかけて線刻で表現されたものですが、注意深く見ると、後年の発掘補修の際に両肩から薄緑色に彩色されたV字の衣紋が描かれていることがわかります。

如来立像残欠6
如来立像残欠7
如来立像残欠8
如来立像残欠10
如来立像残欠11
如来立像残欠12

2000年に東博で開かれた中国国宝展の図録no.134、如来立像の衣紋線の表現にこの立像の衣紋線は大変良く似ています。
th_立像2

金剛力士像 頭部残欠

阿吽とは仏教の呪文(真言)の1つで、阿は口を開いて最初に出す音、吽は口を閉じて出す最後の音であり、そこから、宇宙の始まりと終わりを表す言葉とされたという。
勿論この手の話によくあることですが、他にも色々な解釈があるようです。

ご紹介するのは金剛力士像頭部残欠で盛唐期のものと思われます。
上述の例で言えばこの像は吽形ということになりますね。

阿吽一対の形式になったのは唐時代あたりからという説もあるようですが、この像が阿吽一対だったかどうかはわかりません。
いずれにしてもこの像は仏敵から仏あるいは仏教を守るお役目だったのでしょう。

高さおよそ17㎝(台座別)

th_金剛力士1
th_金剛力士2
th_金剛力士3
th_金剛力士4
th_金剛力士5
th_金剛力士6
th_金剛力士7
th_金剛力士8

横から見た頭部の髪型を見ると典型的な唐時代の髷。
この部分はルーペで見ると微かに緑彩が残っていて多分髷全体が緑青色だったことを思わせます。

他にも、全体に白化粧をした上に金彩を施し、眉は臙脂色、目は黒、口元は朱色などを塗り分けています。
小さい像なのですが良質な石灰岩を使用しているからか重いですね。

th_金剛力士9
th_金剛力士10
僅かに残る首筋にも忿怒の形相の表現がみてとれます。
th_金剛力士11
右耳から後頭部にかけては特に金彩がよく残っていて、黄金に輝く金剛力士だったことが窺えます。
th_金剛力士12

唐 如来坐像残欠



th_唐如来坐仏2

唐時代の如来坐像残欠です。高さ=37㎝(台座別)

残念ながらお顔がありません。廃仏毀釈により破壊されたものはほとんどの場合、お顔と手を壊されています。
しかしお顔のないこの状態すらも許されるような圧倒的な存在感があります。

唐時代(618〜907年)になると肉体や衣の表現に写実的、自然主義的な傾向が見られるといわれますが、この座仏についても、彫りの深い衣紋やふくよかで写実的な身体の表現が見て取れます。

ミロのヴィーナスの場合でも欠損が無く、完全な状態であったらはたしてこれほど人々を魅了するものであったかどうか。
不完全の美、あれこれと思いを巡らす余韻の美なんでしょうか。

そういえばミロのビーナスは1964年に日本に来て東京と京都で展示されました。
最初で最後の国外展示だったそうですね。

当時私は18歳。
大変な行列をして国立西洋美術館でほぼ歩きながらの鑑賞をしたこと、何かよくわからないものの素晴らしいなと感動したことを覚えています。

th_唐如来坐仏3
th_唐如来坐仏4
th_唐如来坐仏5
th_唐如来坐仏8
th_唐如来坐仏9
th_唐如来坐仏10

石の状態から見れば土中に埋められたものではないのではないか、だとすれば石窟のような場所で打ち捨てられたものか、石種はなんだろうか、石灰岩ではないようだし、大理石のような、砂岩系のような風化しやすい石のような。
石の虫食い状の穴はなぜできたのだろうか。いろんなことを考える必要がありそうですが、なにはともあれ美しい。

th_唐如来坐仏11
th_唐如来坐仏12
th_唐如来坐仏13
th_唐如来坐仏14

北斉 如来仏頭

中国 北斉時代(550〜577)の如来仏頭残欠、
残欠といっても頭部はほぼ完全な状態です。

実はこの仏頭と一緒に掘り出された胴部分が別にあり、その胴体部の美しさに惹かれて求めたものですが、
まずは仏頭の写真が撮影できたのでご紹介します。

仏頭部高さが22㎝程度。
残っている胴体と合わせると蓮華台を別にしても120㎝くらいの如来立像であったのでしょう。

この石仏と出会ってから一年ほど経過し、ようやく北斉仏の理解も少しできてきました。

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山東省石仏展の図録(萩美術館発行)から北斉時代の発掘仏頭です。
図録写真no.44の丸顔で童顔のような優しいお顔が似ていますね。
線刻の眉の表現や螺髪が渦旋状(回転方向が逆ですが)なことなど共通点があります。
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漢時代 帯鉤(belt hook)

帯鉤は、中国の春秋戦国時代から漢代にかけて流行した腰帯の留め金具、現代のバックルのようなものです。
英語表記ではbelt hookとされます。

ご紹介するものは漢時代の帯鉤です。
適当な勉強資料がなく聞き伝えのようなことになりますが、鋳造・メッキ・錯文・象嵌など、当時のあらゆる金工技術を駆使して表面を飾っていて、実に多種多様なものがあるようです。

本作も小さなもの(長さ=14㎝)ですが、青銅のボディに金銀象嵌技術の粋を凝縮したものとなっています。

およそ二千年前、日本では弥生時代の頃にこのような素晴らしい技術を持っていたことは驚くばかりです。


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金銀象嵌で造られているのがわかります。

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龍頭でしょうか、先端は潰れていますがこうして見ると目が大きくてなかなか可愛い顔をしていますね。

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