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吸坂手 輪花皿

吸坂手といわれる焼き物は数が少ないだけに、なかなか入手の難しいものです。

かつては古九谷吸坂手と言われた時代がありましたが、今では伊万里焼きの一ジャンルとされ、
山小屋窯(1640~50年代初頭頃に操業した窯)や百間窯で焼かれたといわれます。

今回ご紹介の品は大変に薄作でシャープな小皿です。
吸坂手は上手の藍九谷や松が谷手のような瀟洒な雰囲気のものが多いという印象があります。

周囲の輪花は六陵を持っていますが、正確に六分割されてはいません。
この部分は多分型で抜いていると思うので正確に分割することは簡単なことでしょうが、あえてファジーな分割をすることで柔らかな雰囲気を醸し出しているような気がします。

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吸坂手の器は、べたっとした柿釉のような感じに上がったものや銹釉、濃い目の鉄釉のものまで
結構幅がある印象がありますが、ご紹介する本作はどちらかといえば透明感のある薄めの銹釉という感じです。

更には焼きムラというか、色ムラというか、焼物としては不完全かもしれない様子が景色となってなんとも魅力的です。
裏の輪花の縁に櫛目も入って無地の皿のアクセントとなり、さらに魅力度アップです。

直径14.3㎝ 高台径7.3㎝ 高さ 2.4㎝

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貴重な吸坂に奮発して、張り込みの印籠箱を新調しちゃいました。

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伊万里 蓋物3点

肩の力を抜いて楽しめる伊万里蓋物です。

明治には入らない幕末くらいの産でしょうか。
珍味入れなんでしょうかね。

大きさも一番大きな蛸唐草で高さ8.5cm胴径5.3cmです。
番傘の蓋物は楽しいですね。
網目文の蓋のつまみはキュートです。

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初期伊万里 筒茶碗

松と梅が描かれた初期伊万里の筒茶碗です。

この手の茶碗は百間窯から多くの破片が発掘されて知られていますね。
特に松の表現は大変個性的、印象的な描法です。

全体的に甘手ですが、それが幸いして柔らかい雰囲気の茶碗に仕上がっています。
向付としての生まれかもしれませんが、茶碗としも大変心地良く手の中に収まります。













釉掛けの際の指跡がはっきりと残っています。







伊万里 布袋香炉(追記)

内側についてのご質問がありましたので、見直しました。

整形は当然ながら型に粘土を押し付けたものと考えられますが、型がいくつくらいに分割されていたのかは判りません。

内側に釉は掛けられているか?全部か部分か?粘土の厚みは?

取り敢えず写真を追加撮影しました。

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実際に香炉として使用されていたらしく中はこんなふうに真っ黒です。釉が掛かっているかという点ですが、
基本は釉が掛かっていますね。
中1

奥の光っている部分は布袋の顔の部分です。釉が掛かっていますね。
中3

外から口の中を見るとこうなります。
中4

この写真だと判りやすいのですが、左三分の一位は明らかに掛かっています。
右側の一部は無釉のようにも見えるのですが、、、
中5

ひょっとしたら内外共総釉で焼いてみたけど、チョット弱そうだな。少し補強しとこうかな。
ついでに底の周辺は柱も付けちゃおうかな。(補強の柱は無釉のようにも見える)
後付けの肉は釉が無いけど外から見えるわけじゃ無いし。なんていうことはないですかね。

よく見てください。内側は層になっていますね。私にはチンプンカンプンです。
中6

中7

中8

中9

中10

ところで、厚みなんですが、底の縁の部分は5㎜程度ですが全体を触っても写真のような状況ですから
はっきりしません。
しかし決して厚くボテ付いている感じはありません。

なんの参考にもならない感想です。写真でご判断を、、、、、、
中2

双鴨図八寸台皿 萩唐草窓絵

二羽の鴨を描いた 日本的な図柄のやや高めの高台を持った八寸皿です。
入手から30年近く経っていますが久しぶりに見て、さてさて藍九谷でよいものやら、やや思い悩むところです。

表絵がしっかりと書き込まれているものの、裏絵は ゆるゆるとおおらかなのはいかにも伊万里らしいと思います。
表と裏は職人さんが違うのでしょうね。

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