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鳴海織部 菱形筒向付

鳴海織部筒向付   高さ:11㎝  口径:長径7.5㎝  短径5.7㎝  
桃山時代

th_PC210001のコピー

元々は筒向付として5客あるいは10客の組物だったと思われますが、離れ離れて今は1客のみ、
箱書は火入れとなっています。
離れの1客でも見立ての火入れとすれば表舞台に出せると考えたのでしょうが、実際にはどうでしょう
火入れとするにはもう少し口径が欲しいような気がします。

口縁にごく小さな金繕いが3箇所ありますが馴染んでしまっているので目立ちません
年代を考えればほぼ無傷完品と言いたいところです。

ところで、織部の様々な技法の中でも鳴海織部は他にはない独特の雰囲気を醸し出します。

緑釉を鮮やかに際立たせるために器の上部に白土を、下の部分には鉄分を含む赤土を用いて接ぎ合わせ、さらに赤土の部分には白泥を塗り、鉄絵を加えています。

この向付の場合、白泥で表現されるのは表が大振りに描かれた吊るし柿、裏絵が葡萄文となっています
白土の上に掛けられた透明感のある緑釉の美しさと、程良いところで止まった緑釉の釉溜まりが青く窯変した部分は特に見どころといえるでしょう。

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