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安南染付 鳥形水滴


日本では縄文、弥生時代の優れた土器があるように、インドシナ半島でも新石器時代頃から
すぐれたやきものが作られています。
数千年前のこれらの古代土器とも呼ばれる器は、それぞれの国で祭器や生活の道具として必然的に生まれたものであったにしても、どこか似た雰囲気を持っているように見えるのは実に不思議なことです。

今日取り上げる安南(ベトナム)の鳥形の水滴は15~16世紀、黎(レ)王朝(1428~1789)のもと、
中国・明王朝(1368-1644)の景徳鎮窯青花磁器の影響を受けたやきものが作られるようになった頃のものです。

言うまでもなく硯に水を注ぎ、墨をするための水を湛えておく小さな器が「水滴」です。
やや大きめのものを水注、水をすくう匙を備えたものを水盂(すいう)と区別され毛筆文化圏では水滴は重要な道具の一つであります。

私の蒐集は決まったジャンルが無く、基準は甚だ曖昧で、ただ美しいもの、時々の心に響くものなので一貫性が無く最近はつくづくバラバラコレクションだなと想うばかりですが、スンコロクの柿香合、安南の水滴となれば次はクメールの物が一つ来ればインドシナ半島の王国代表が揃うな、、、などと考えてしまうんですね。

この辺りの物は殆ど勉強していないジャンルなので一番の問題は真贋ですね。

さてこの水滴ですが、造形も良く絵付けの発色も優れた安南染付の一級品といってもよいものと思います。
高さが6㎝にも満たない小品ですが、凛とした佇まいは大変素晴らしい存在感です。
ほんの僅かなカセが見られることから、ある時期に発掘しての伝世で、大切に扱われてきたのでしょう。

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