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柿右衛門色絵 梅人物文皿

1981年5月のサザビーニューヨークでのオークションブックの表紙を飾った柿右衛門の色絵皿です。
比較的数が少ない柿右衛門の人物が描かれた皿です。

この皿の最大の特徴は、オークションの解説文にある 《lightly incised with birds and bamboo》でしょう。
軽い陰刻で上絵に重なるように竹と鳥が描かれています。

やや硬さは感じるものの、大変丁寧に描き込まれています。



橋に塗り込んでいる 紫ともグレーとも見える微妙な色は珍しいと思いますが いかがでしょうか。
th_DSC_0070.jpg

th_DSC_0101.jpg

th_DSC_0096.jpg

この雲の描法はこの時代よく出てきますね。


窯傷を隠すようにここに雲を描いています。
やはり濁し手生地は貴重だったのでしょうね。


当然ながら裏は無文です。


当時のオークションブックの表紙です。


解説です。
当時のestimate(見積り)がどのくらいだったか、資料がなくなったのでわかりませんが、落札はestimateの30%増しくらいだったような気がします。円価格が220円の頃ですよね。


ところで、この皿を入手して12年後の1993年に朝日新聞社主催の柿右衛門展が開催され
そこになんと、同じ絵柄の皿が出ました。ただし、その皿には陰刻はなかったですね。
6寸皿ですから当然組み皿だったでしょうし、手としては陰刻のあるものとないもの2手あったのでしょう。

下絵は勿論同じでしょうが、仔細に見てみると微妙な違いがあり、10年単位程度の時代の違いがあるのかもしれません。


写真を加工して陰刻部分をわかりやすくしてみました。
補正1

補正3

梅の枝に鳥が止まっているように見えます。
補正2

10年ほど前にこんな皿を入手しました。
生地も、サイズも、器形まで全くといって良いほど同じです。

白地縁紅に陰刻だけの皿ですが、これはなんでしょうか?
柿右衛門だと思いますし、生地から見ても同じ時代のものだとは思うのですが。
違いはもちろん色絵がないことと陰刻された絵がややマンガちっくだということでしょうか。
th_DSC_0021.jpg

th_DSC_0022.jpg

こちらも線画がわかりやすいように加工してみました。
th_線描き鳥鳥鳥


コメント

No title

たんたんさんのコレクション、
どれもスゴイですね~v-12
陰刻の入った柿右衛門、
写真の加工のおかげで、
わかりやすかったです。
このお宝、本当に素晴らしい~v-10

No title

Michnoskiさん コメント有難うございます。
見逃してました。

暫く更新もできずバタバタとしておりまして。
この皿はチョッピリ自慢のものなので
楽しんでいただけて嬉しかったです。
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