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金剛力士像 頭部残欠

阿吽とは仏教の呪文(真言)の1つで、阿は口を開いて最初に出す音、吽は口を閉じて出す最後の音であり、そこから、宇宙の始まりと終わりを表す言葉とされたという。
勿論この手の話によくあることですが、他にも色々な解釈があるようです。

ご紹介するのは金剛力士像頭部残欠で盛唐期のものと思われます。
上述の例で言えばこの像は吽形ということになりますね。

阿吽一対の形式になったのは唐時代あたりからという説もあるようですが、この像が阿吽一対だったかどうかはわかりません。
いずれにしてもこの像は仏敵から仏あるいは仏教を守るお役目だったのでしょう。

高さおよそ17㎝(台座別)

th_金剛力士1
th_金剛力士2
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th_金剛力士4
th_金剛力士5
th_金剛力士6
th_金剛力士7
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横から見た頭部の髪型を見ると典型的な唐時代の髷。
この部分はルーペで見ると微かに緑彩が残っていて多分髷全体が緑青色だったことを思わせます。

他にも、全体に白化粧をした上に金彩を施し、眉は臙脂色、目は黒、口元は朱色などを塗り分けています。
小さい像なのですが良質な石灰岩を使用しているからか重いですね。

th_金剛力士9
th_金剛力士10
僅かに残る首筋にも忿怒の形相の表現がみてとれます。
th_金剛力士11
右耳から後頭部にかけては特に金彩がよく残っていて、黄金に輝く金剛力士だったことが窺えます。
th_金剛力士12

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