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平戸月兎図皿

平戸の兎と月です。

兎と月の題材は伊万里では大変多く取り上げられ様々に描かれいます。
初期伊万里の吹き墨の兎などはその最たるもので、まさに垂涎の的です。

それにひきかえ今回の皿は時代も若く、吹き墨の兎より多分150年以上は若いと
思いますが、なんとまあ斬新でモダンな意匠でしょう。
これを見つけた時は一瞬の迷いもなく何処のもの・どの時代とも考えず購入しましたが。
40年以上も前の私には勿論何処のものか見抜く眼力なぞあろうはずも無いわけで、自分のものにしてから、おもむろに店主に『何処ですか』と尋ねるしかありません。

店主は平戸と言い切りました。
40数年経った今、改めて見て素直に平戸とすべきか波佐見か伊万里か悩ましいところです。

何処のものであれ、淡い染付と薄瑠璃釉で描かれたこの意匠は江戸後期の自由闊達な空気を感じられる私の逸品です。薄瑠璃は夜の表現なんですね、これ今更ながらですが。



この兎は月を見てるんですよね。
月周回衛星かぐやが撮影した写真の月にこの兎達を置いてみると、どうもこれは地球を見る兎かな、なぞと見えるような気がするのですが、そんなことはないですね。

かぐやー地球

薄瑠璃釉に白抜きの兎と月、シンプルな構成の妙と描線の確かさがこの皿のすべてでしょうか。

月兎5

月兎4

やや端反りで厚手の皿です。くらわんかのような重量感です。
これを購入した店主に敬意を表して、一応タイトルは平戸の月兎としておきます。

月兎2

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