柿右衛門色絵草花文水注

色絵の柿右衛門水注です。

これで蓋が残っていれば、どこぞの美術館の隅っこにでも入っていそうなものですが残念ながらありません。

この手の物はほぼ100%東インド会社を通じて当時の欧州に輸出され国内には流通しなかったものですから、これも俗にいう里帰り品です。

注ぎ口の金物はあちらで補修したもののようです。

注ぎ口先端が欠けたのでそうしたのでしょう。

欠ける前から金などで装飾したものもあるようですが、この場合はそんな上等なものではなく、実用品として使用する為の補修だと思います。

しかし当時としても相当に高価だったはずで、現代と違ってそう簡単に買えるものではなかったでしょう。

修理の跡からすればティーポットとしてそれなりの頻度で使用されていたと思うのですが、色釉はかなりしっかりと残っています。とても大切にされていたのだろうと思いますね。

絵柄は裏表がありません、まったく同じ絵を描いています。

梅と芥子の花、菊。草花文としましたが、梅花文のほうが適当でしょうか。

前から注ぎ口th_DSC_3357.jpg 後ろから持ち手部分。th_DSC_3360.jpg ところで持ち手についている赤い札はサザビーのオークションのもので、これはロンドンだったと思います。

1983年とありますから、これを手に入れてからもう30年以上経っているわけですが、このポットとしては遠い昔に日本を旅立ってから300年ぶりの帰国ということになるんですねth_DSC_3364.jpg 実は、落札したものには口辺に僅かながら欠けがありました。

綺麗な品物だけにそれがとても気になっていましたので、入手して3年たったあたりで、共直しに出しました。

戻ってきた時は驚きの一言で、傷の跡はまったく判らなくなりました。

30年経った今では何処が傷だったのか覚えていないので尚更判りません。

日本の古美術品の修復技術には脱帽です。(確かブラックライトを当てると修復部分が見えると聞きましたが)th_DSC_3363.jpg 1983年朝日新聞社主催 柿右衛門の世界展に出展された同形の水注です。

やはりあるべき蓋があると立派ですね。

よく見ると、注ぎ口に窯傷らしき亀裂が入っています。

このことからも濁し手生地はよほど歩留まりが悪かったのだろうと想像します。

色絵草花水注

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