2016/02/02
初期伊万里染付梅文徳利
初期伊万里といっても釉調や肌合いはいろいろです。カリッとした肌からトロトロの柔らかいものまで、染付の発色も濃いものから滲んだもの淡い発色のものまでまさに個体ごとに同じものがないほどの組み合わせが存在しますが、今回ご紹介のものは、トロッとした柔らかい肌合いと淡く優しい発色で自己主張のない楚々とした梅文様の取り合わせで、なんとも優しい女性的なな雰囲気を醸し出している玉壺春形の徳利です。野村泰三さんの書付は寛永ということですから、1630~40年頃の生まれと考えましょう。

ふっくらとした腰も優美そのものです。
裏絵

葡萄文のような梅文



高台底に窯傷、水は漏れないので通ってはいないようです。
高台内の文字はどうやっても読めません紀年名とかではなく、共同窯の中での個人証明だったのかもしれません。



野村泰三氏箱書 特徴のある書体です

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