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平戸菊文手付向付

平戸の手付き向付、菊の細工がポイントです。

何はともあれ、これが江戸期のものかと思うほどモダンな造形です。
サザビーオークションでの落札品なので、明治以降にいずれかに渡ってしまったものの里帰り品ということになります。






菊の葉に欠けた部分があります。幸い花弁は無傷に近い状態なのでなので目立ちません。




ついでに、似たような形態のノリタケ手付コンポートです。典型的なアールデコ様式で、大正モダンの雰囲気いっぱいの品です。これもいつの頃か里帰りしてきたものでしょうね。


高台内のスタンプから1921年から1941年にかけて作られた輸出製品です。

平戸七人唐子松牡丹図大徳利

平戸藩窯最盛期のものと思われる七人唐子図の大徳利です。

得意の細工に頼らず、形と文様だけでこれほどの風格を漂わせることができる平戸藩窯の奥深さを見せつけられる思いです。

平戸の唐子が欲しいなと思っていた頃にサザビーニューヨークオークションに出品されたものでしたから一も二もなく応札しました。

『三川内焼を代表する唐子焼は、唐風の服装の子どもが松の下で牡丹に飛ぶ蝶と戯れている模様で、七人の唐子は朝廷や幕府への献上焼、五人唐子は藩用、三人唐子は一般用と云われていた。』
(佐世保の歴史より引用)http://www.city.sasebo.nagasaki.jp/rekisi/08/08_05.htm

この徳利が献上品であったかどうかはなんとも言えませんが、さもありなんと思える品格を備えています。
徳利の形をしていますが、飾り壺というに相応しいですね。
平戸唐子01平戸唐子02平戸唐子04

岩や牡丹、松なども大変 精緻に淀みなく描かれてい ます。
この大きさでこれだけ精緻に書き込んでいるにもかかわらず、煩い感じはありません。平戸特有の薄めの藍の線描と優しい肌ががそうさせているのでしょう。

平戸盛期の肌合いは江戸末頃の製品と比べるとしっとりして、初期伊万里にも近いような柔らかさを感じます。
平戸唐子05

首周りに瓔珞文を配しその上に薄濃のぼかしを入れています。
瓔珞文は唐子図では現代に至るまで約束事のように描かれていることが多いのですが、これほどに完璧なものは多くはないでしょう。

同じく藩窯の鍋島櫛高台とも通じる完璧さだと思います。


藩窯盛期の唐子童子は顔がいかにも異国情緒溢れる品格を漂わせています。
時代が下がるにつれてこれが日本の童顔になり、瓔珞文や背景の松などが簡略化されていき幕末以降の唐子図はマンガ風になってくるように感じます


高台の中にコレクションシールがあります。ニューヨークをベースに活動していた古美術ディーラーのようですが詳しいことはわかりません。
特に浮世絵関係の扱いが多かったようですが、そのMICHAEL TOMKINSONのシールだとしたら100年ぶりの里帰りということになるんでしょうか。
ネットで調べたくらいではわかりません。
このコレクションシールがどういう由来のものか知りたいものです。

平戸三鶴図小水指

平戸です、シンプルに三羽の鶴だけを描いて大変上品な雰囲気です。

水指としましたが実際のところはわかりません。水指にしてはちょっと小振りで、まさかこの形で火入れでもないでしょうし。

入手は30年程前のことになりますが、その頃茶席の「こぼし」だよという人がいましたが、さアどうでしょうか。お茶をやらない私にはわかりませんが、こぼしにしてはチト上品すぎるような。

塗り蓋を付ければ水指で通用するサイズ(高さ:123㎜ 口の直径:85㎜)ではあるので一応小水指ということにしておきます。

平戸小壺1平戸小壺2平戸小壺3時代が難しいです。肌の感じと絵付けから幕末まではいかないように思いますが、江戸後期という表現になるんでしょうか。盛期の肌ではないと思っています。なんと言ったら良いんでしょうか、むしろ柿右衛門の濁し手に近い光沢のあまり無いトロッと柔らかい肌なんですね。甘手ではありません。1800年代半ばというところが無難でしょうか。平戸小壺7高台周りにもう少し厳しさがあれば少しだけ時代を上げたいところですが、どうもここが甘いと感じています。平戸小壺8

平戸秋草図香炉

平戸のやや大振りの香炉です。
表に萩と桔梗、裏が菊と桔梗にススキでしょう。    秋草図です。
九州陶磁文化館の所蔵品に裏絵とほぼ同一文様の皿がありますが、その高台内には享保8年(1723)の紀年銘が有ります。この香炉についてもそれから大きく離れることはないと考えます。
その解説に「釉面はしっとりとしていて光沢があまりない」と書かれています。この香炉も、写真の通り釉肌は程よい光沢があり柔らかくしっとりとしています。
江戸後期のものと比べると、この時期の平戸の肌は共通してこの感じが多いように感じます。 
火屋の細工は、さすが平戸という技を尽くした精緻な透かし彫りです。

平戸月兎図皿

平戸の兎と月です。

兎と月の題材は伊万里では大変多く取り上げられ様々に描かれいます。
初期伊万里の吹き墨の兎などはその最たるもので、まさに垂涎の的です。

それにひきかえ今回の皿は時代も若く、吹き墨の兎より多分150年以上は若いと
思いますが、なんとまあ斬新でモダンな意匠でしょう。
これを見つけた時は一瞬の迷いもなく何処のもの・どの時代とも考えず購入しましたが。
40年以上も前の私には勿論何処のものか見抜く眼力なぞあろうはずも無いわけで、自分のものにしてから、おもむろに店主に『何処ですか』と尋ねるしかありません。

店主は平戸と言い切りました。
40数年経った今、改めて見て素直に平戸とすべきか波佐見か伊万里か悩ましいところです。

何処のものであれ、淡い染付と薄瑠璃釉で描かれたこの意匠は江戸後期の自由闊達な空気を感じられる私の逸品です。薄瑠璃は夜の表現なんですね、これ今更ながらですが。



この兎は月を見てるんですよね。
月周回衛星かぐやが撮影した写真の月にこの兎達を置いてみると、どうもこれは地球を見る兎かな、なぞと見えるような気がするのですが、そんなことはないですね。

かぐやー地球

薄瑠璃釉に白抜きの兎と月、シンプルな構成の妙と描線の確かさがこの皿のすべてでしょうか。

月兎5

月兎4

やや端反りで厚手の皿です。くらわんかのような重量感です。
これを購入した店主に敬意を表して、一応タイトルは平戸の月兎としておきます。

月兎2

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